プロフィール
ハンドクラフトグループ
中津川 made
nakatsugawa made
中津川クラフトフェアを主催するハンドメイドグループ。
数百人規模のハンドメイドイベントを毎年主催し、自分たちも作家として精力的に活動されている中津川madeさんに、イベントを企画された背景やハンドメイドへの想いについて伺った。
中津川madeさんはどのようにして集まったんですか?
最初の出会いは三人から始まるんですけど。土岐のイベントで出会ったんです。その当時は中津川のあたりでは付知レディースクラフトはあったんですけど、その他には出店できるイベントがなくて。付知も応募したけれどレベルが高くて選考からもれたりして。それで土岐の方まで足を運んでイベント出店をしたんですけど、隣のブースになった人と話してみたら中津川の人で、娘さんを車で送っていったことがあるくらい近い人だってことにお互い驚いて。
土岐で中津川の作家さんがこれだけいるなら、中津川でもハンドメイドのイベントができるんじゃないかってことになって、トントン拍子に話が進んで。そのときにスタッフ募集をして入ってくれたメンバーで今の形ができました。平成二十二年の七月に出会ってから三か月後の十月にはゴールデンベルという会場を借りて、自分たちでイベントを行っていましたね(笑)初めてイベントを企画したけれど思ったより人が来てくれて。二・三百人は来てくれていたかなと思います。実は同時進行で駅前ビルの一階でも企画していて(笑)最初のイベントはその前哨戦のような感じで行ったんです。駅前の時も三十ブースもの作家さんが出てくれて最初の二倍くらいお客さんも来てくれましたね。さらにそのあとすぐに自宅でも小規模のイベントをしたりと、とにかく面白かったんですよね。

当時の話で盛り上がる皆さん
好きなことだからこそ人とすぐにつながって、物事もどんどん進んでいったんですね。なんだか順調に事が進んだように思えるのですがこれまでに苦労されたところは?
初めの時に苦労したところは、とにかく作家さんに出店してもらわないとイベントはできないので、自分たちの出店の際に知り合った作家さんなどに一生懸命に声をかけて出店をお願いしたり、告知もいろんな人にお願いしたりしていましたね。場所も苦労した点で、二回目は駅前の一階で行えていて、自分たちも作家として出店することができていたのですが、来てくれた人にアンケートをとりたいねとか、先着の方にプレゼントしたいねとか、やりたいことが増えてきたことと、三回目から同じビルの五階に会場が移ったことで、お子さんの居場所問題やエレベーターと搬入口に人を配置しなければいけなくなるなど、段々と人手が足らなくなってきて、スタッフは自分の作品を出展することができなくなってしまって。それでも苦労はしたけれど、みんなで打ち合わせをすれば意見もどんどん出てくるので、その時その時で解決できていたし、作家さんも今では五十以上の応募があって毎回選考しなければいけないくらいの応募をいただけていて本当にうれしいです。今はパルティールさんという結婚式場に会場を移したので、また新しくイベントを作るイメージで楽しんでいます。あと最近は、いつも悩むんですけど作家さんが増えたことでイベントに出店してもらう作家さんの選考など難しいところも出てきていますね。

ものづくりの大事なことについて

当時の資料を見ながら

エントランスにも沢山のお客さんが
みんな意見を出し合って解決するっていいですね。作家さんの選考もそうだと思いますがイベントで何か大切にしていることはありますか?
どちらかというと初心者でも楽に参加できるような雰囲気で、チャレンジできるような場になればという事を意識してこれまでイベントを企画してきましたね。うれしいことに最近では6割くらいが地元の作家さんになってきていて、ハンドメイドが流行ってきたことと、小さなイベントも各地で増えてきたことで潜在的な作家さんが出てくれるようになったんだとも思います。作家さんの選考も販売する作品の価格帯や年齢層をそろえたり、新規の方に出店してもらう為の枠の確保だとかいろいろと検討しています。そのため、いろいろな作家さんの出店を意識すると、昔から出てくれている人を今回はお断りしなければいけないなどあり、その時は心苦しいですけどね(笑)
最近はハンドメイドがだいぶ定着してきた感じがあって、他にはない手作りのモノを買うっていうメリットだとかを感じてもらえてるのかなって思います。簡単に物が買えちゃう時代なので、物を大事にすることの大切さとかを感じてもらえたらいいなと思うし、作ることが楽しいってことも伝えられたらいいですよね。
最近中津川はクラフト体験できるイベントが多くなってきていて、作ることを楽しんでくれる人も増えてきているので、お客さんで来てた人が作家さんになったりもしています。雑巾まで買うことが当たり前の世の中で、中津川では子供服作るのが当たり前だよ?母ちゃんみんな服つくってるよ。なんて言えるようになったらいいなって。
子供も物を作ることでいろんなことを考えられる子供が増えたらうれしいですね、こうしたらこうなるとか創意工夫をすることを学んでほしいなって思います。
私たちも今後、中津川madeとして何を大切にしていくかをより考えて、イベントなどを行っていかなければいけないなと思っています。

多くの人で賑わう会場

販売している様子
ハンドクラフトを通して人をつなぎ、ものを大事にする心も作ろうとしている話を聞いて、ボタンが取れたくらいで服を捨てていた自分も考えなければと思った。